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海苔の出来るまで

永井海苔の地元、愛知県三河地方の海苔養殖をご紹介致します。
三河湾産の海苔は毎年秋口に良質の海苔が生産され、色・艶・味と良好なのが特徴です。

1.培養
海苔作りは糸状体を貝殻に入れることから始まります。海の中の葉体の一部をすりつぶして、細胞を取り出し適度な温度と光を与えます。海水を入れた浅い水槽の中で誕生した胞子を貝殻に付着させ糸状体を育てます。

2.人口採苗(さいびょう)・種付け
水温が25度以下になる9月から10月頃、糸状体から胞子が飛び出す時期に合わせて漁場の組合単位で採苗を行います。23℃以下に冷却した海水温にカキ殻をつけると胞子を放出します。回転する水車に巻き付けて網に付着させます。最近では海上採苗よりも人工的に確実に採苗できる陸上採苗が普及し安定生産が可能になりました。

3.養成
タネを付けた網は胞子が付着するよう、5時間程流氷の中で養成します。生まれた胞子はカキ殻を破って海苔網につき元気に育ちます。

4.冷凍網
一部の網はマイナス20℃の冷蔵庫で冷凍保存し、2期作に備えます。冷凍網を海に張ることにより、気温等の影響を受けることなく海苔生産が続けられます。

5.育苗(いくびょう)
海水温が23℃をきる10月中旬に冷凍庫から網を出庫し、海上に張り込み1ヶ月で20cm程成長します。育苗は有明海に代表される遠浅の漁場で杭を立てる「支柱式」と瀬戸内や愛知のような網を海面に浮遊させる「浮き流し式」があります。

6.摘採(てきさい)
摘み取りは10月下旬から4月にかけての夜明け前から早朝にかけて行われ、海苔網についたのりが12〜15cmくらいに育ったら摘み取ります。最初に摘んだ海苔はやわらかい秋芽初摘みとして珍重されます。一回摘み取った後、およそ10〜15日サイクルでさらに摘採を繰り返します。3〜4回の摘採で次の冷凍網に張り替えていきます。

7.加工
摘み取った海苔は水洗いやゴミなどの異物除去を行います。その後3〜4mm程度に細かく刻んで海水と混ぜ合わせ丁度良い濃度に調整しのりスに流し込み乾燥機に送られます。

8.乾燥
抄き上げられた海苔は普段よく見る形になり、脱水後乾燥機に入れて40〜60℃の温度に保ち水分が10%くらいになるまで乾かします。

9.乾のりの出来上がり
乾燥機から出てきた海苔は10枚を1束(1帖)にたばねて更に10束(100枚)ずつにまとめて各組合に出荷されます。

10.等級付け
生産地から愛知県の各組合に運ばれた海苔は検査員の厳しいチェックのもと等級付けが行われ海苔のランクが決まります。等級付けされた海苔は「愛知県漁連海苔流通センター」という所に運ばれ入札にかけられます。

11.見付け
入札会場では品質、香り、色、光沢、すき方、乾燥、敗れや縮みの有無などを見極め経験をもとに素早く判断していきます。軽くあぶってその場で味を確かめることも出来ます。永井海苔でも目利きの達人が選定しています。

12.入札
加工メーカーや問屋など、入札権をもつ団体によってランクに応じた値段が付けられます。愛知県三河湾産の海苔の入札は地元にある会社のみ入札する権利を与えられます。もちろん永井海苔もその1社です。

13.永井海苔の工場へ
入札された海苔は愛知県豊橋市にある永井海苔本社工場に納入され、焼のりや味付のり、手巻のり、おにぎりのり、きざみのりなど様々な消費者ニーズに加工製造されます。その用途は一般スーパーや贈答用のギフトはもちろん、コンビニのおにぎりや飲食店、学校給食など実に様々です。

14.焼く
製造工場に入荷した乾のりは遠赤外線を使用した釜で焼きあげています。従来の焼き方に比べ海苔を均一に焼き上げることが出来、まろやかな仕上がりになります。

15.検査
工場内の厳しい品質管理体制のもと、作業員による1枚1枚の目視や金属探知機、重量検査などを通して異物の混入や不良品などを防いでいます。

16.包装(パック詰め)
永井海苔では最新鋭の自動包装機械を使用したパック詰めを行っています。全型サイズの焼のりはもちろん最近ではトレー入りのおにぎりタイプやおかずタイプ8袋詰のような複雑な形状も全自動での包装が可能になりました。

17.出荷
本社倉庫には一般商品、PB商品、ギフト、返礼品など多数の商品アイテムを持っています。その全てにおいて賞味期限別の徹底した在庫管理が行われています。こうして全国の各店舗などに運ばれ皆様のご家庭に届けられます。

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